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富浦エコミューゼ研究会 ニュース

2012年9月25日
9月土曜学校・幻の旧南無谷トンネルを探索
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旧トンネルの上部を歩く子ども達。入口は水でいっぱいでした

9月の土曜学校は、幻の旧南無谷トンネルの探索に行きました。
現在、運行している鉄道が富浦まで開通したのは79年前の大正7年のことです。地域の発展に大きく役立ったのですが、大正12年に起きた関東大震災により崩壊してしまいました。その後、新しいトンネルが掘られ、旧南無谷トンネルは5年間という短い生涯となりました。
でも、その旧南無谷トンネルは残されたままとなっています。この日は南無谷の豊受神社でお祈りをしてから出発。畑で作業をしているおばあさんに元気にあいさつをして、細い路地に入ります。「山の神様」に寄り、さらに進むといよいよ山道となります。分岐点で鉄橋をくぐると旧トンネルの方向に向かいます。
南無谷の山の中は、枇杷づくりのための道路が毛細血管のように整備されています。でも、この枇杷山が岩山で、とても崩れやすい地層になっています。関東大震災で被害を受けたトンネルの中でも一番被害が大きかったようです。
細い道を抜けていくと川のように水のたまっている谷が見えます。その先にしっかりとしたトンネルの口を発見することができました。
道はトンネルの上部の方向に延びています。みんなでトンネルの上を歩くことにしました。そして、ソテツの斜面からまだまだガッシリとしている旧トンネルの姿を目に焼き付けました。
帰りは分岐点から逆方向へ、新トンネルに向かいました。ここではトンネルの上から線路を眺めることができます。間もなく下りの電車が通過するのでみんなで待ちました。
すると、ゴォーと言う音がしたかと思うと、トンネル周辺の草が奥からやってくる電車の風圧で大きくなびきました。次の瞬間、電車の頭が飛び出しレールの上を走りすぎていきました。
昔のトンネルがまだ残されていること。新しいトンネルで今日も電車が行き来していること。この風景をいつまでも覚えていてほしいと願いながら、山道を帰りました。

【投稿者 富浦エコミューゼ研究会
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