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あわコットンクラブ ニュース

2011年10月16日
「もっと知りたい安房の海のこと」vol.2 講演とワークショップ
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ガラスの浮き球

夏に行われた水産学者の平本紀久雄先生の講演に続いて、
2回目の「もっと知りたい安房の海のこと」
秋の講演とワークショップのお知らせ。

講演「海を渡ったアワビ漁」

太平洋を挟んで位置する南房総とカリフォルニア。
ここに、1890年代半ばから始まった、千倉町千田とモントレーの交流記録がある。
小谷源之助と弟仲次郎は海水の冷たいここで、潜水器が使えるダイバーたちを日本から送るよう伝えた。これが北米での潜水漁業の発祥である。
1907年、弟小谷仲次郎は、日本に帰国し、七浦村千田から潜水士の渡米を援助し続けた。
日露戦争、第一次世界大戦、太平洋戦争と、荒れ狂う世界状勢に巻き込まれながらも、
日本とアメリカで交流を深めた民間の歴史を、今もう一度学んでみよう。


ワークショップ「浮きガラスを包む」

<ちくらの漁師と網をつくる>ワークショップの最終編。
かつては港に行くといくつか転がっていた浮きガラスだが、今ではもうめったに見ることもできなくなった。
マグロのなあ船では1尺玉、定置網では小さなものを使っている。
このガラスの浮き球に網をかけ、包むのが今回のワークショップとなる。



房州、特に千倉町の漁業の衰退は、かつての繁栄を知っているものには胸の痛む思いだ。
平本先生は現代は海に背を向けて生活している、と話された。
現実問題としてどのような方策がとれるのか、なかなか答えが見つからないのが、今の房州の漁業だと思う。
わたしたちの活動は、その何の力にもならない。
が、せめてもう一度歴史を学ぶことと、消えてゆく漁師の手仕事を何かしらの形で残したい、
と思っている。
千倉町の老漁師さんたち、その息子さんの世代、みんなこの仕事と文化が消えて行くことに
非常に強い懸念を示している。
わたしたちは、その気持ちだけでもみなさんにお伝えしたいと思う。



東日本大震災から福島原発の問題、それから地元館山坂田の残土問題と、
わたしたちは、海からそして山から発せられたメッセージを
確実に受け止めなくてなはならない、と思う。


今回、会場は講演の舞台となった千倉町千田の漁協である。
時間のある方は、午前中、ゆかりの場所を散策するのもいいだろう。


 【日 時】10月29日(土) 13:30〜16:30
 【場 所】東安房漁協 漁村センター2F (千倉町千田潮風王国隣り)
 【講 演】13:30〜14:30
      「海を渡ったアワビ漁」鈴木政和氏
      (NPO法人安房文化遺産フォーラム副代表) 無料
 【ワークショップ】14:30〜16:30
      「浮きガラスを包む」1500円(ガラス玉、ロープ代込)

【投稿者 あわコットンクラブ awa-cotton-club@excite.co.jp
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