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富浦エコミューゼ研究会 ニュース

2012年4月24日
№236ウォッチング国史跡指定・岡本城跡外伝
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興禅寺では青岳尼物語の紙芝居を上演しました

平成24年度のウォッチングの始まりは、昨年11月に国の文化審議会から文部科学大臣に、館山市の稲村城跡と合わせて国指定の史跡に指定する答申をいただいた岡本城跡の探訪でした。
しかしながら、この日はあいにくの雨。集まっていただいた参加者の皆さんの声で、城跡は車窓として、岡本城に由縁のある興禅寺と光厳寺を廻ることとしました。
バスに乗った一行は豊岡海岸へ。窓からは岡本城から海に突き出た崖が見え、そこは里見氏にお嫁に来た鶴姫様が海の安全を願い観音様を祀ったと言われる場所です。鶴姫様がお亡くなりになった後、観音様が相模の国に帰りたいと叫び、海を荒らし、恐れおののいた村人たちは、観音様を海の見えない海禅寺に移しお祀りし、御心を鎮めたというお話が残っています。
興禅寺には青岳尼(しょうがくに)の供養塔が祀られています。里見七代・義弘が宿敵・北条氏を攻め入った際に、太平寺の住職をしていた青岳尼を連れ去り、還俗させて正室にしてしまったのですが、実は、青岳尼は幼き頃、義弘の父・義堯のもとに身を寄せていたこともあり、もしかすると、義弘にとっては初恋の人だったのではないかと思われています。
最後は、八代・義頼の墓石である宝篋印塔(ほうきょういんとう)が建立されています。そのお墓は石垣で囲われており、そばにはヤマザクラの木があり、最後の花びらを散らせていました。
国史跡に指定された岡本城跡。周辺にも多くの史跡が残っています。地域の皆さんや子どもたちに少しずつお伝えしたいと思っています。

【投稿者 富浦エコミューゼ研究会
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