トップページ > ニュース > 富浦エコミューゼ研究会 > №233ウォッチング知らない道・仲尾沢の金毘羅様と大日様

富浦エコミューゼ研究会 ニュース

2012年1月23日
№233ウォッチング知らない道・仲尾沢の金毘羅様と大日様
拡大写真
大日如来像。昔、この道を行き交う人々を守ったのでしょう

平成24年、年初めのウォッチングは、富浦の宮本仲尾沢地区に残る七曲りと呼ばれる道を歩きました。
富浦の宮本と三芳の上堀を結ぶ林道奥山仲尾沢線の脇から入ると、つづら折りになっている道に出ました。これが七曲りと呼ばれる道だとよくわかります。
七曲りを過ぎると程よい山道が続きます。尾根伝いに足を進めると高台の上に石燈籠の姿が見えてきました。短い坂を登ると金毘羅大権現が祀られています。
この金毘羅様は、天保13年(1842)4月10日に、仲尾沢村の人々が三芳の下滝田や千代などの村からも寄付を受け、社祠を再建したという古文書が残っているそうです。
昭和30年頃までは、4月10日になると縁日が開かれていたそうで、この日登ってきたつづら折りの坂道をアイスキャンディの行商が自転車を押してやってきたそうで、集まった人々の楽しみの一つだったようです。
今でも境内と思われる小さな広場には、小さな社祠が建立されていて榊やお神酒、ミカンなどのお供物が供えられていました。今でも地元人たちの厚い信仰心がよくわかります。
参加者の皆さんも代わる代わる金毘羅様に手をあわせていました。
帰路の途中、道は二股に分かれます。来た道には戻らずもう一方の道に行くと大日如来様が祀られていました。大日様の石像には天明3年(1783)の文字が刻まれています。200年以上も前の石像にもかかわらず風化があまり進んでおらず、とてもきれいな大日様です。
大日様にもお供えがされていました。
この日は、知らない道と大切なものを守る人たちの心を再発見しました。

【投稿者 富浦エコミューゼ研究会
▲ページの先頭に戻る