10月の土曜学校は、富浦地区の宮本城跡を探索する予定でしたが、前夜の雨で足元に不安な個所もあることから、原岡地区の町中歩きに変更になりました。
普段、子ども達が通学や遊びで行き来する町中には、いろいろな発見があります。市役所から富浦駅に向かう途中の踏切からは「聖山(ひじりやま)」を眺めることができます。富浦小学校の運動会で歌われる応援歌には「♪聖の山に気は澄みて 岡本川に秋たけぬ」とうい歌詞があり、ガイドの先生から聖山の事やその歌詞の意味を教えてもらいます。
富浦駅前には、富浦が枇杷の産地あることを書いた案内板があり、豊岡の逢島の港から「押送船(おしょくりせん)」で10時間程度かけて江戸に送っていた事を聞きました。小学校にも押送船の模型が展示されていることも聞かされ、あらためて模型を眺めなおす事でしょう。
原岡地区にある長泉寺。里見家の乳母が役目を終えた時、殿様の奥方よりいただいたという大黒様が祀られています。福の神、商売の神様として知られる大黒様。ガイドの先生からは「因幡の白ウサギ」のお話を聞き、大黒様は困った白ウサギを助けてあげる、とても心やさしい神様だというお話を聞きました。
商店街の一店、釜新肉店で房州B級グルメの代表「イカメンチ」を買い込みました。原岡海岸まで出て、揚げたてのイカメンチを頬張る子ども達。初めて食べる子もいましたが、富浦名物とみんなで食べた美味しさを心に残してくれるといいなと願いました。
海岸では桟橋や元禄地震の津波の話、浜辺に祀られている竜宮様や岡本の稲荷神社のお話などを聞き、明治時代に活躍した力士、武蔵潟伊之助のお墓のある西方寺を訪れ、岡本川沿いに元気倶楽部に戻りました。
時には路地を歩き、町の中を見て、昔の事とそのいわれや教えを伝えていくこと。子どもにも大人にも大切な時間だと思います。