10月のウォッチングは、里見城郭群の一つ、三芳・上滝田地区に残る「滝田城址」を探訪しました。
滝田城は、南総里見八犬伝のお話の中では初代・義実の居城であり、物語の始まりの城として有名ですが、なぜ、馬琴はこの滝田城を選んだのでしょうか。史実としては、「天文の内乱」から「犬掛合戦」と里見氏の内乱の舞台でもありました。
この滝田城と富浦の宮本城は背中合わせに位置していて、互いを守る関係にあったそうです。また、滝田城はこの地域の交通の要所として、宮本城は北方を守る城としての役割を持っていたそうです。
この日は、東側の馬場跡から登り始めましたが、山道もきれいに手入れがされていて、とても歩きやすいコースになっています。虎口、曲輪、武者溜の跡を通り、この城跡の一番高い位置にある八幡台と呼ばれる場所に着きました。標高は約140mだそうです。ここからは城下である里が一望にできます。そこから少し下ったところに物見櫓が建っており、八房に乗った伏姫の像があります。
ここで一休みした参加者は、里見八犬伝の序章というべき、玉梓の怨念から、伏姫の持つ数珠が八方に飛び散り、その玉を求めゝ大(ちゅだい)法師が旅を始める場面までを、エコ研の語り部の話を聞きました。
秋晴れの清々しい空の下、のんびり歴史と里山を楽しみました。
※11月のウォッチングは、12日の土曜日。富浦の宮本城跡を散策します。集合は、とみうら元気倶楽部に8時50分です。