7月のウォッチングは、船形地区の崖観音から富浦地区の西浜射的場跡地までの海岸線を歩きました。
堂山の反対側となる船形山の大福寺。境内から階段を登ると朱塗りの観音堂に到着します。
御本尊は十一観世音菩薩で、養老元年(717年)に行基大僧正が漁民の海上安全と豊漁を祈願して、山の崖の中腹に観音像を彫刻したそうです。
観音堂から眺める景色は期待どおり絶景。青い空と静かに広がる鏡が浦、船形の町並みが一望できます。参加者はしばし眺望を楽しみます。
すぐ隣には諏訪神社。向拝の彫刻は後藤義房の作だそうです。中央の龍、両脇の獅子と獏(象)。太陽の光があたり迫力もあります。
神社から急な階段を降り、更に真っ直ぐに坂道を海岸まで降りて右手に。漁村らしい細い路地を進むと丸山公園に抜けます。参加者の多くは「初めて来た」という人も多く、また一つ再発見をすることができました。目の前に浮かぶ平島の灯台やいつもと形の違う西浜のスズメ島を眺めながら、砂浜を歩きます。この日は運よく大潮にぶつかり、磯では岩ガキや貝類をとる漁民の人達もいました。
潮のひいた磯だまりの生き物たちを観察しながら、西浜海岸の射的場跡地へ。太平洋戦争時代に射撃訓練場として使われていたコンクリートの建造物があります。年に数回、訓練が行われていたそうで、訓練の日は一日中大きな銃声が響いていたそうです。
眩しい日差しに照りつけられた西浜海岸にはスカシユリの群生が広がっていました。