09年8月12日
204回ウォッチング・真夏のクルージング
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ウォッチングの夏の定番となった「クルージング」。普段は見ることのできない海の上からの風景を味わいます。
さっそく乗船し、富浦港を出発。台風の余波が心配されましたが、穏やかな水面を船は波を切っていきます。
この日の大房は、夏の陽射しを浴びて鮮やかな緑を浮かび上がらせていました。照葉樹林と海岸地帯特有の樹木が生い茂る緑の風景を、海から眺められるのは感動的です。
明神崎を廻ると鮫島が見えます。鮫島には小さな灯台が設けられています。鮫島を過ぎると石切場の跡を眺めることができ、垂直になった岩肌が切り出した様子をよく物語ってくれます。
増間島を見ると北側から南側(北側上がり)に傾いたの地層が良くわかります。そして増間島からグルッと廻り、反対側のオオトリ浜の断崖の地層を見ると南側から北側(南側上がり)へ傾いた地層になっているのがわかります。
これは大房岬全体が「向斜構造」という地層になっているということです。つまり岬の中央部へ向かい北側と南側から斜め下方向に地層ができています。
このため、大房岬に浸み込んだ雨水は中央部に集まり、やがて湧水となって小川をつくり、滝になって流れ落ちるわけですが、それが瀧淵不動の由縁でもあります。
その瀧淵不動の跡を過ごし、見る方向で様々に姿を変えるスズメ島を廻り帰路につきました。
参加者の皆さんは、心地よい潮風と夏の陽射しを満喫しながら、海からの大房岬を楽しんでもらえたと思います。


【富浦エコミューゼ研究会】

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